セストリチカ

Posted at 05/07/24 Comment(0)»

ロシア連邦の中にはカルムィクという共和国があって、その名を冠した“カルムィクツキー・チャイ”というお茶がある。ニィの故郷でもわりと日常的に飲まれてるモノだ。

カルムィクなんてまだ知りもしなかった頃、あるトルコ人から「塩コショウして飲むチャイ」の話を聞いたことがあった。トルコに移民したノガイというテュルク系民族の血をひいている彼は、そのチャイのことを「ノガイ・チャイ」と呼んでいたのだが、今になって思えば、カルムィクもノガイも地理的に近いところに住む民族だし、レシピ的にもカルムィク・チャイとおんなじものという気がする。
去年キルギスから日本に引っ越す途中で1週間ばかり滞在したイスタンブルでは、ニィと同じ国出身の、大学の後輩宅に泊めてもらったんだけれど、そいつがまた気を利かせてくれて、ニィに日本行きのハナムケとしてカルムィク・チャイの葉を持たせてくれたのだった。その後輩にしても、わざわざ故郷(くに)からイスタンブルまで持ってきてたとこを見ると、そーとーこのチャイを愛しているんだろう。いや、あるいは彼も故郷を出るときムリヤリ母親に持たされちゃったのかもしれんけど。しかしチャイの葉とはいっても、初期状態のそれ(写真上)は、見た目そこいらの草っぱらから掘ってきた落ち葉の混じった土の塊以外の何物でもなく、チャイだと言わなければ「ナニこんなキタナイもん拾ってきてッ!」と奥さんから大目玉食らいそーなシロモノである。(ウチのことか)それを飲めるよな状態(写真下)にまでもっていくにはどーするかとゆーと…

チャイの塊は両手合わせたくらいの大きさがあり、しかもめちゃくちゃ固いんだが、まずそれをやっとの思いでガシガシと砕いて、適量を鍋に沸かしたお湯に入れる。
5~10分くらいチャイを煮出したところで、それと同量くらいの牛乳を加えて温める。
ガボッと入れちゃうと大変な味になるので用心しながら、塩少々、コショウ少々、それからバターを適量加える。
カップに入れてから、各自砂糖とチーズ(細かく削ったものやとろけるタイプ)を加え、お好みの味にして召し上がれ。
「ソ連邦料理のすすめ」(→「その他」→「蒙古料理」)にも詳しい説明アリ。
日本に来てしばらくはそのまま冷蔵庫の隅に放り込んであって、ニィもすっかり忘れていたカルムィク・チャイ。しかしある日突然「そーいえば、あったよねっ?!」と思い出してしまってからというもの、なにかの拍子にムショ~にカルムィク・チャイが飲みたくなるときがあるらしく、「作ってくれないかな~」とおねだりされる。(一度塩入れすぎて失敗してから、ニィは自分で作ることに慎重になった)カルムィク・チャイを飲まないわたしとしてはけっこう作るの面倒だったりもするのだが、ニィがこれをひじょーにおいしそうに満足そうに飲む姿を見ると、まぁいっかと思う。いや、塩コショウしたこのチャイは、作るときに味見するかぎり、決してマズイものではない。チャイのアロマもちゃんと香ってはいる。しかしその味の濃さ、重さ。“チャイ”飲んでますますノド渇くなんてやってられんワ!つことで、ニィがいくら「いっしょに飲もうよ~」と誘っても、わたしはどーもカップを並べる気にはなれないわけである。
いっそチャイと思わなければ。これはスープなんだスープスープス…

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