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Outlandish

2007.10.16 Comment(0)» Trackback(0)»

Closer Than Veins Outlandish(アウトランディッシュ)というと、日本では何年か前の"Aicha"(アーイシャ)あたりがいちばんのポピュラーどころだろうか。
この曲のオリジナルは言わずと知れたCheb Khaled(シェブ・ハーレド)がフランス語で歌ったものだが、その歌詞はまったく意味がわからんのでビデオクリップから想像した感じで言っちゃうと、ハーレド版はアーイシャというひとりの女性に対する個人的な恋愛感情を歌ったもの、もう一方のアウトランディッシュが英語で歌ったほうは「アーイシャ」という名に象徴されるところのヨーロッパに暮らす移民系女性すべてに向けた賛歌、という印象である。


VIDEO Outlandish "Aicha"

アウトランディッシュは1997年に結成されたデンマークのヒップホップグループで、3人のメンバーはみな移民系。それぞれのルーツはIsam Bachiriがモロッコ、Waqas Ali Qadriがパキスタン、Lenny Martinezはキューバ・ホンジュラス方面。IsamとWaqasはデンマーク生まれのムスリム、Lennyはクリスチャン(カトリック)である。

そうした背景から、彼らの歌詞は英語だけでなく、スペイン語、ウルドゥー語、デンマーク語だったりするわけだが、その内容は直接的にあるいは間接的にイスラームやムスリムを連想させるものが少なくない。アウトランディッシュがときにナシードのグループとも見なされたりする理由はここにある。
たとえば、彼らの最新アルバムのタイトル"Closer Than Veins"にしても、ムスリムであればこれが「アッラーは自分の脛動脈よりも近いところにいる」という意味のクルアーンのくだり(カーフ章16節)を示唆してることはすぐにピンとくることだろう。

いや、イスラーム的か(あるいは政治的とか)どうかは別にしても、彼らのことばにはたしかに“くる”ものがある。
もちろんアウトランディッシュの歌やラップを聞いて即座にすべてを理解するほどの英語力などあたしにあるはずもないんだが、ありがたいことに公式サイトにはちゃんと歌詞が掲載されている。アウトランディッシュを聴いてみようというひとにはぜひ一度それを読んで、彼らの曲の表面的なカッコよさだけぢゃなく、彼らが何を伝えようとしてるのかちょっとだけ気にしてみてほしいと思うんである。
"Music With Meaning"を提唱する彼らがあえてサイトに歌詞を掲載してる意図はまさにそこんとこにあるんだろうから。

LINK Outlandish
歌詞は[+discography]にて。

さて。
こないだ見かけた、アウトランディッシュのIsamと現代版ナシードの雄Sami Yusuf(サミ・ユースフ、彼については次回あらためて)のインタビュー映像がちょっと印象的だったので、ここに貼っておく。

VIDEO Interview Isam Bachiri & Sami Yusuf (Mazzika TV)

この両者、アウトランディッシュのアルバム"Closer Than Veins""I've Seen"という曲にはサミが、そしてサミのアルバム"My Ummah""Try Not To Cry"にはアウトランディッシュが、という具合にフィーチャーしたりされたりの間柄なんだが、そんな彼らのなれそめw、曲のコラボレーションやコンサートでの共演に至った経緯、そして同じくヨーロッパの国を拠点に活動するムスリム・ミュージシャンとしてお互いの気持ちを理解し合ってる感じがよくわかる。
ここでもIsamは、音楽を含めすべての表現にはメッセージがある、それをどう受け止めるかは見る側聴く側次第なんだ、と話している。 (ちなみにこの中で彼は「ブリトニー・スピアーズにだってメッセージはあるはず」とも言ったりしてるんだが、たしかに彼女はこないだのステージを見た者すべてに「栄華の時は刹那よのぅ」という人の世の無常を強烈に伝えることには成功した、んだろぅw)

VIDEO Look Into Your Eyes

この曲の歌詞は、Gihad Aliというアメリカ在住のパレスチナ人女性がティーンエイジャーの頃に書いた詩"Eye to Eye"を元にして書かれたもので、はっきり言ってるわけぢゃないけど、パレスチナのことを歌ってるもの。
その女性が自分の 別の詩を朗読してる動画を見ると、彼女は聴くひとを圧倒するような強い調子でことばを投げつけてくる感じなんだけども、あたしにはアウトランディッシュ版のほうが、くる。
毎度"oh Let's not cry tonight"以下サビんとこにくると、明るいけどどこか切なくさせるよなこの曲調も手伝って、そりゃもーひどく目に染みるンである。

VIDEO I Only Ask of God

あと、古いアルバムからもひとつふたつ。

VIDEO Walou

「天国はママンの足元にある」というイスラームのハディースが出てきたり。

VIDEO Guantanamo

こーゆーひょいっと乗っかってくるラティーノな感じもたまらんのだ♪

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