戻ってきておくれベイビー

「タルカンのあの曲、イイですよねぇ。オレ、すっごい気に入っちゃって、トルコ語なんてぜんぜん知らないんすけど、歌詞丸暗記しちゃいましたよー」
日本にいるとき、ひょんなことで知り合ったCさんが熱く語りはじめた。

「でも、あの“ゆるる〜ん”とか“びりり〜ん”ってのはなんなんすか?!本気っすかね?」
彼は、どうも納得いかん、という顔をした。

わははは!言われてみるとたしかにそのとおり。
おそらくこの彼のアタマの中にあるように、日本語に書き下してみると、こんなふざけた歌詞もないかもな。
トルコ語的には、しっかり韻を踏んでて、それなりに完成された、美しくキャッチーな歌詞だったりもするんだけど。

で、それはこんな曲(RealAudio)

トルコ語歌詞のひらがな書き下し
「どん べべいむ」

日本語訳
戻ってきておくれベイビー

せんしず げじぇれり〜ん こいぬんだ
ういく〜 ぎ〜るめ〜ず ぎょずれりめ
ぶ からんるっくらる べに えりとぅせで
わずげちめむ せんでん あしゅくぅ あれびんでん

びりり〜む ぎゅんれ〜る いぇにでん どあじゃっく
えるれりむ どくぬんじゃ ゆれいーん やな〜じゃっく
びりり〜む へるしぇい いぇにでん やしゃなじゃっく
さるる〜んじゃ ぼーいぬな ぎょずれりん どらじゃっく

ゆるる〜む げじぇにん うすとぅね
さらる〜む ぎゅねしれりみ
ぎょるる〜む たーねたーね あちゅらん ぎゅるれりみ
ゆるる〜む げじぇにん うすとぅね
ぎゅなはらるだん げちぇりむ
えぜり〜む びれるびれ〜る やらん せびしゅれり〜

どーん べべいむ
どん ちゃーれしーず ばしゅむ
あいるるーく ぼいれ うずぅん するめーずきー
どん どん べべいむ
あじゅらーる せりいむ
どん どん べべいむ
はすれて げべいむ

君がいないなら 夜のとばりに包まれても
ぼくの目に眠りが訪れることはない
この闇がぼくを溶かしてしまおうとも
君を この恋の炎を あきらめたりはしない

わかるんだ 新しい日々はまたやってくる
ぼくがこの手で触れれば 君の心は痛むはず
わかってるのさ すべてがまた新しくはじまる
うなじを抱き寄せれば 君の瞳には涙があふれるはず

もう夜には 背を向けよう
ぼくは 太陽たちを まき散らし
咲き開く薔薇の花を ひとつひとつ見る
夜なんか どうでもいいんだ
もう過ちは 犯さない
遊びの恋は ひとつひとつ おしまいにするよ

戻って来て 愛しいひと
戻って来て どうにもできない 何も考えられないんだ
こんなに長いこと離れ離れでなんていられやしない
戻って来て 愛しいひと
とめどない 苦しみ
戻って来て 愛しいひと
君への想いは 募るばかり

さすがにかなり自分本位、調子ぶっこきのトルコ人男心を歌ってますね。
いや、世界万国共通、オトコってのはそんなもんなんでしょか。
でもどうやらCさん、この曲の真髄を本能的に理解していた、といえそです。おみごとでした。



"A Acayipsin"
1994年発売のアルバム。ここで紹介した「Dön Bebeğim」の他にも、このアルバムからはヒットが続出、Tarkanブレイクのきっかけとなりました。その後の人気ぶりはみなさんもご存知のとおり。
たとえばヨーロッパで火がついた「Şimarık」は、「Chu!Chu!は恋の合言葉」とゆーナンダソリャ邦題で日本でも発売されてるとのこと。そして同名の日本語版もございます。くわしくはこちらをどうぞ。ちなみに「Şimarık」は「甘えん坊」じゃなくて、「きかん坊」だす。

[05.1.2001]